生まれてから今まで、戦争はテレビの中にあり、私自身に現実の戦争体験はありません。
戦争を心に刻むできごとを、韓国とイランで経験しました。
韓国でのこと、、、
ずいぶん前のことです。
昼間に突然サイレンが鳴って、防空訓練が国中で始まりました。
街を歩いていた人たち全員が地下街に避難しました。
国民を鼓舞するように国歌が鳴り響いて、30分程度で訓練は終わり、日常が戻りました。
北朝鮮のミサイルが10分でソウルに着弾する準戦時下の緊迫感を感じました。
イランでのこと、、、
1980年から1988年まで、イラン・イラク戦争が起きていました。
私は1988年に、イランの首都テヘランに行きました。
街中の所どころでミサイルが着弾した直径50mほどの穴を見かけました。
政府関係者の案内で、1,000人ほどの傷病兵が入院している傷病兵治療施設を訪問しました。
入院用のガウンを着ているため、どんな負傷をしているのか明確には分からないのですが、手や足を失った人がこんなに多いのかと衝撃を受けました。
さらにショックだったのは、顔の半分が吹き飛ばされた若い兵士の姿でした。
顔の半分の笑顔があまりに悲しく、思わず涙がこぼれました。
人間が人間を傷つけ殺す地獄の惨劇の結果を目にして、どうしてこんなことをができるのか、暗い闇に落ち込む思いでした。
兵士たちは重い傷を一生抱えて生きていくのかと思うと、あまりに気の毒で息をするのも苦しく感じました。
切断された足や手が、痛みを伴って何十年も動くのです。
ウクライナの戦場で今、同じ悲しみが発生しています。
このような悲惨な状態を一刻も早く終わらせなければなりません。
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